「ねぇ、なのは……」 それは、支度をしているときに呟かれた言葉。 「長期任務の間、タイの代わりになのはのニーソ巻いていっちゃだめかなぁ?」 その内容に私は固まった。 trade-off? 「もう……なにいってるの」 手元を見るとそこには、探していた白のニーソックスが首にかけてあった。 いつの間に…… そんなことを思いつつも、こめかみを押さえる。 「はい、返してね」 「あ〜」 取り戻すとため息をつく。 長期任務の時に寂しく思ってくれるのは少し…… いやかなり嬉しくはあるけれど、これはちょっと困る。 でも……あまりにしょぼくれている姿を見ると心が痛む。 長期任務の間寂しいと思うのは、フェイトちゃんだけじゃないんだよ? 「ねぇ、フェイトちゃん」 「……なに?」 しょぼくれて涙目になっているフェイトちゃんに問いかける。 「ニーソが欲しいの?」 「……うん」 なんで、それにこだわるんだろう…… 「えっと……その……ね」 「うん」 さてどう言った物かと考えるけれど…… そのまま話すことにする。 「それ……貸してくれるんなら……いい……よ」 指を指したのは、フェイトちゃんのインナーシャツ。 「え……これ?」 驚いて黒のインナーシャツをつまむフェイトちゃん。 「うん、私のその……ニーソと交換」 「いいの?」 「で、でも……タイの代わりにはしないって約束してくれる?」 念のために釘を刺す。 言わないと本当にやりかねないのが、フェイトちゃんだから。 「フェイトちゃんのお願い、聞いてあげる代わりに……だめ……かな?」 「なのは……うん」 先ほど取り上げたニーソを渡すと、フェイトちゃんがインナーシャツを渡してくれる。 嬉しそうに受け取るフェイトちゃんを複雑な気持ちで見つめた。 「ねぇ、なのは」 「なに?」 「あの……インナーの下に巻くならいい?」 どうしてこの人は…… こんなことを考えるんだろう…… でも、このままでは話が進みそうもないので頷くことにした。 ◇ 「忘れ物はない?」 「うん。大丈夫」 「いってらっしゃい、フェイトちゃん」 「うん、いってきます。なのは」 どこか嬉しそうに歩いていく背中を見送った。 その後、執務官の髪が横に流れたときに、 襟の後ろの部分から白い何かが見られたという証言があったとかなかったとか。 どっとはらい Copyright (c) 2005-2009 Kimagurekoubou sou・Takamiya Souryou All rights reserved. |
7/5はハチカイのハチ様の誕生日。 ハチ様と言えば……美麗なイラストと、予想の斜め上をいくセンス。 そして……なのはさんの白ニーソをこよなく愛するフェイトさん!(こらまて というわけでこちらの記事から思い浮かんだ物でも こんなんですみませんorz 誕生日おめでとうございます。 2009.07.05 |
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