部屋に響く音。 ちゃっ、……ぱこん。 一度や二度なら気にならないし、気にもしない。 けれど、五分に一度、しかもため息付きとなると流石に気になる。 枕元にある携帯の時計を見るとそろそろ日付が変わるのが分かった。 寝ることをあきらめて、起き上がった。 「……このか」 「ふぇ?」 「それどうにかならない?」 ルームメイトの右手に握られる物を指さす。 先ほどから、幾度となく開いては閉じられる携帯。 「あ……ゴメンな」 その反応に、無意識だったことが分かるとともに、これは重症だということも分かった。 「電話、かけたいならかければいいじゃない」 「仕事だったらアカンし……」 「マナーモードとかにしてるでしょ」 「寝とったら悪いし……」 「この時間には寝てないと思う」 「えっと……つながらなかったら……」 「留守電に入れるなり、かけ直せばいいでしょ」 いつもはなんだかんだ言って押し切る方なのに、たまにこうやって煮え切らない。 なんというか……じれったい。 「あ……もう」 リダイアルの機能を立ち上げると、一番上に表示されている番号を選び通話ボタンを押す。 「あ、アスナっ!」 抗議の声もどこ吹く風。 呼び出し音がするのを確認すると、そのまま発信状態になっている携帯を持ち主に返した。 「どないしよ〜」 いきなり切るわけにもいかず、あわあわする親友。 「もしもし?」 呼び出し音が途切れ、聞こえてきたのはよく知る声。 自分の剣の師匠であり、親友の大切な人。 「どうかされましたか?」 こちらの返事がないことを不思議に思う声が聞こえてくる。 ほら、とせかすとそのまま布団に潜り込む。 携帯の時計を確認して、目をつぶる。 すぐに意識はさらわれた。 ――――1/17 00:13 |
……というわけで、姫が何を話したかはご想像にお任せします(まて 刹那さん、誕生日おめでとうございました。 2011.01.17 |
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