買い物を終え、玄関をくぐる。
 荷物を置こうとすると……

「あ〜!!」

 家に響き渡る大音声。
 靴を脱ぎ、声のする方へと駆けた。
 廊下を抜けて、リビングへ。

「どうしたっ」

 見慣れているはずの空間。
 けれど……目に入ったのは、鮮やかな青。

「あ、ブシドー!」

 そして満面の笑み。
 混乱する思考。

「いや、私にはシグナムという名前が」
「え〜ブシドーの方がカッコイイじゃん!」

 とりあえず、色々と言いたいことはあるけれど……

「……なんでお前がここにいる」

 こめかみを押さえて、深呼吸。
 順番に解決していこう。

「え〜っとたしかここに……あった!」

 目の前に出されたのは、文字の書かれた紙。
 書き置きを見せられる。
 よく知る主の文字が書かれていた。
 本局から呼び出しがあったことと、あとはよろしくという簡単なもの。

「ボクお留守番、エライ?」

 褒めてと言わんばかりの笑顔。
 何かと被る……なんだろう。
 そうか……犬と似てるのか。

「そうだな。ところで、他の二人はどうした」
「あ〜なんかなげやりっぽい。シュテるんと王様?」
「あぁ」
「ん〜なんか朝起きたら二人ともいなかったんだよね」

 どこかに出かけたと言うことだろうか。
 まぁ、それはいい。
 
「……で、なにがあった」

 一番重要なこと。
 なんであんな声が聞こえたのか。

「ん〜とね」

 色々と脱線する話をまとめると……
 暇な時間に見よう見まねで報告書を書いていたのだけれど、それを消してしまったらしい。
 普段はしないことなのに、少しでも何かの役に立ちたいと思ったのだろう。
 少しずつ変わっている。
 最初にあったときよりも、確実に。

「は〜ボクの一時間……」

 覇気がなくたれる二房の青。
 すっかりしょぼくれている。
 こういう姿を見ていると、年相応だ。
 そんなことを考えている自分に苦笑する。
 くしゃりと青をかき混ぜた。

「みせてみろ」
「え?」
「手伝う」

 なんというか放っておけなかった。
 これも性格なのだろうか。

「ううん」
「え?」

 予想外の返事に驚く。
 そして……

「いい、いらない」

 力強い視線。
 それは……オリジナルと同じ物。

「まったく……」

 すぐに作業に戻る姿。
 強情なところも、一生懸命なところも。
 にているけれど……

 違うこともあるのも知っている。

「こんを詰めすぎるなよ」

 邪魔にならないように。
 キッチンへと向かう。
 あったかい飲み物でも淹れておこう。


      +


「……おわった!!」

 マグカップを両手に戻ると、うれしそうにのびをするレヴィ。
 どうやら片付いたようだ。
 一時間よりもかなり短い。
 一度やったことだからか、それとも要領が良いのか。

 声をかけようとすると、腕の中に飛び込んでくる青。
 カップの中身が零れそうになるのを、なんとかおさえる。
 全く……

「こ、こら危ないだろ」
「へーき、へーき」

 注意するも、どこ吹く風。
 大物なのか、何も考えていないのか……

「大丈夫でしょ」

 まっすぐ見つめる紅。

「シグナムなら」 

 なんでだろう……こいつにはかなわない気がする。

 そんなことを想いながら、思い切り青をかき混ぜた。



              どっとはらい








某Jな方からの電波を受信〜
なんかこんなやりとりもあったら面白いんじゃないかと


2012.04.15


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